我が国の金融の発展のターニングポイント

わが経済の発達段階が革命的に一新したという根幹点は、終戦後新発足したわが重化学工業が、昭和44~45年ごろにいたるや、早くも世界の先進重化学工業を凌駕する地位にまで急速に発達し、世界の経済小国から経済大国に躍進するとともに、従来の少青年期的高度成長段階から、壮年期的成熟段階に転入したことにある。

このことは、その結果として、およびアメリカ自身の重化学工業(世界の覇権を握っていた) の発達の停滞と相まって、従来の国際経済バランスに一大変容をもたらし、その「元凶」としての日本経済の急進展が、世界の一大反目を呼ぶにいたったのである。その仔細は後段で改めてふれるが、ここで指摘したいポイントは、最近における円切上げ問題、日米貿易交渉の急迫問題、国際経済関係における日本の孤立化問題、その他の日本経済敵視問題の根源は、ここにあることだ。

わが経済の発達段階の変革は、当然に、国内的には、従来のわが経済発達の基本的軌道に対し、その一大修正を緊急問題化するにいたった。そして、この国内経済の軌道修正は、上で述べたような対外問題よりも、より根本的、より優先的問題である。とともに、国際的問題よりも、はるかに早く顕現化した重大問題である。その詳細は後段で改めてふれるが、前記の国内的諸問題の台頭は、そのほとんどすべてが、その源をここに発する性格のものである。

メインコンテンツ

トップページに戻る
経済成長の限界
日本が抱える問題とその解決
国内金融の構造的な弱点
抜けられないワナからの脱出
消費者金融の利用
現代の民間融資